onsen-rider’s diary

失業するぞぅっ!

集団食中毒事件 昔話 小噺 笑い話

昔々のお話です。
師走に入り年末の準備をそろそろ進めようかと言う12月12日水曜日だった。
いつもの様に一番の午前6時に出社したオイラは始業開始時間までPCでインターネットを彷徨っていた。
6時半頃の第一報は男性社員からだった。
「すみません。体調が悪いので今日はお休みさせてください」
「まあまあ仕事をしていれば急病病欠社員だってそれは出てくるさ」っと軽く思っていたらまた電話が鳴った。
「嘔吐と腹痛で動けません。今日は出社無理です」
「あれ?」と、思う間もなく別の電話が鳴った。
「え?」その後、体調不良の電話連絡が引っ切り無しに続いた。
「何が起きている?」
結局、この日は全従業員の1/3の社員が体調不良を訴え休業した。
体調不良をおして出社した中にも蒼ざめた顔色で明らかに調子が悪い社員も散見された。
昼頃になって二日前の昼食の仕出し弁当が原因の集団食中毒だと言う事が判明した。
被害はウチの事業所だけに留まらず、行政機関までも巻き込み最終的な被害者は3000人を超す大集団食中毒事件だった。
加害企業が判明すると、損害賠償の噂が聞こえてきた。
被害者には掛った治療費の他に1万円が慰謝料として払われるとの事。
別に1万円の慰謝料が欲しい訳では無かったが、あまりにも周りの社員が不調を訴えるのでオイラもなんか気分が悪くなってきた。
「なんか、俺も吐き気がする…。もしかしたら俺も食中毒かも」と総務課の女性社員につぶやいた。
「でも、あなたは一昨日はお客さんが訪問してきていて昼食は外食でしたよ。食中毒のお弁当食べていませんけど!」
「ぇ?ぁぇ?」